2024年11月5日: 英国上院で開催された公聴会において、中国共産党の権威主義的体制および法輪功に対する深刻な人権侵害が中国だけでなく、英国にも直接的な影響を及ぼしている現状が議論された。パネリストたちは、英国が中国でのこれらの残虐行為にどう対応すべきかに加え、臓器収奪阻止へのコミットメントや、国際法の観点に立って英国の加担を防止する具体策についても話し合った。
主な登壇者は以下の通りである。
- オールトン卿(リバプール):無所属上院議員。香港、ウイグル、ヤズディ、チベット、ロヒンギャ、ビルマ、ハイチ、パキスタンおよび戦争犯罪に関する全党議員連盟副議長。宗教または信条の自由に関する全党議員グループの創設者兼副議長。『State Responses to Crimes of Genocide』共著者。
- マリー・リマー下院議員:労働党。良心の囚人からの臓器収奪を終わらせる活動に長年尽力。2022年には中国などの国への移植ツーリズムを阻止するために、英国の法改正を主導した。
- デービッド・マタス氏:国際人権弁護士。『中国臓器狩り』共著者。中国における臓器収奪問題への長年の取り組みによりノーベル平和賞候補。「中国での臓器収奪停止 ETAC国際ネットワーク」共同設立者。
- エレノア・スティーブンソン氏:英国の上級法廷弁護士。国際刑事法および人権法を専門とする。「中国での臓器収奪停止 ETAC国際ネットワーク」貢献する専門家。
- 韓菲(ハンフェイ)さん:法輪功の良心の囚人。現在は英国在住。2023年に中国から亡命。
- 田新(ティアンシン)さん:法輪功の良心の囚人。現在英国在住。2024年初めに中国から亡命。
デービッド・マタス氏は、中国での臓器移植濫用に対し英国が取るべき行動計画を提示した。この計画は二つの側面から成る。一つは、英国が中国の移植濫用に加担することの禁止、もう一つは中国での移植濫用を撲滅する取り組みへの貢献である。
マタス氏の全演説はこちらから閲覧可能。
以下、演説からの抜粋である。
…原則として、英国議会は、外国人が国外で犯罪を犯し、その後英国に現れた場合に適用される法律を制定できる。英国には、戦争犯罪、人道に対する罪、ジェノサイドについて既にそのような立法が存在する。
良心の囚人を対象とした臓器収奪は、論理的には人道に対する罪であり、さらに被害者集団の一部の大量殺害という点でジェノサイドとも捉えられる。しかし、適用範囲を解釈や議論に委ねるのではなく、臓器収奪に関する刑法は犯罪がどこで行われたかにかかわらず、英国の管轄下にいるすべての者に適用されるよう拡大すべきである。
…
たとえ立法がなくとも、英国社会のあらゆる層が、中国での良心の囚人を対象とした移植濫用への加担を回避すべき。つまり、濫用を促進するような協力を一切避けることである。
英国の病院、医師、看護師は、中国で臓器移植を行う医師や看護師を訓練してはならない。英国の医療関係者は、中国の移植会議や研修、発表のために中国へ行くべきではない。中国の移植専門家もまた、英国に招いて会議や講演、研修に参加させてはならない。英国の医学専門誌は、臓器の出所が明確で適切である裏付けがない限り、中国の移植研究論文を掲載すべきではない。…
…
国連総会第三委員会は近年、中国における人権侵害を批判する共同声明の場となっている。…
こうした声明もまた、中国に対し不信や懸念が継続していることを示す機会である。英国は共同声明において、良心の囚人を標的とする中国での臓器収奪への懸念が明記されるよう最大限努力すべきである。
エレノア・スティーブンソン氏は、新政権発足に伴い英国が中国との関係で分岐点に立っていると強調した。「いまこそ、中国の体制の本質を深く理解し、英国の利益と価値観を守りながら、適切な関係を築く絶好の機会である」と述べている。
スティーブンソン氏の全演説はこちら(オールトン卿公式ウェブサイト)から閲覧可能。
(全文邦訳はこちら)
以下、演説からの抜粋である。
…現在われわれが取っているアプローチは、中国共産党に対して内部から圧力をかける方法を模索することにある。具体的には、西側の医療分野が臓器収奪にどのように関与しているかを調査している。もし中国と連携している医療領域を特定し、その連携を断つことができれば、中国の医療界は国際社会から孤立する。中国側もそれは望まないだろう。
…
最近、英国の新たな調達法案への修正案として、企業に対しサプライチェーン(供給網)についてデューデリジェンス(適正な調査・監査)を義務付ける案を提出したが、政府は「企業にとって負担が大きすぎる」として最後まで強く抵抗し、修正案は却下された。
…
前政権時代にも同様に、企業にサプライチェーンの監査義務を課す修正案を提出したが、政府は「供給品が臓器収奪に使われている証拠はない」と述べ、反対した。この姿勢は非常に非建設的であり、問題に取り組む姿勢がないことの表れであった。もちろん証拠がないのは、中国が調査を許さず、現時点で企業にも報告義務がないためである。したがって、今こそ新政権の支持が必要である。
もはや全員が行動しなければならず、医療従事者だけでなく英国政府も例外ではない。今この問題に対応しなければ、英国の機関やその構成員が人道に対する犯罪に関与していると見なされるおそれがあり、その影響は極めて甚大だ。








