中国で臓器収奪のために数万人が殺害されていると主張する報告書(要約)
ネイザン・ヴァンダークリップ
北京発 The Globe and Mail(カナダの主流新聞)
2016年6月22日
新報告書
2016年6月22日、臓器収奪問題に関する公聴会を米国の議会委員会が召集し、この問題の調査者3人による最新報告書が発表された。
個々の病院の情報にあたることで、年間最低6~10万件の臓器移植と算出。
調査者は需要に合わせて「良心の受刑者」(法輪功、ウイグル人、チベット人)の身体を略奪していると中国を譴責。
マタス氏:中国が他国と異なる点は、組織化され、国家が運営し、党が指揮しているところ。裏道で数名の犯罪者が金儲けをしようとしているのとは違う。
中国の反論とその支持者
発表の前の週には、米国議会が「中国で国家の承認のもので強制的な臓器収奪が行われていることを譴責」する決議案を通過。中国側は「根も葉もない言いがかり」として反駁。
中国は、過去に囚人を用いてきたことを認めているが、昨年停止したと言っている。
その後の中国でのメディア報道では、受刑者も市民であり「自主的な」臓器提供が行えると中国の高官は語る。
無錫市人民病院のチェン・ジンユ(Chen Jingyu)医師:現代の移植制度では囚人は用いられず、闇の部分は完全に消えた。ドナーのIDカードが証拠。
オーストラリアの移植外科医でモントリオールにある国際移植学会の元会長のジェレミー・チャップマン医師:新報告書の推定値を「政治的意図に基づく全くの空想」と一蹴。中国の製薬会社は、これだけの移植を支えるだけの薬を出していない。処刑された囚人からの臓器が底をつくので、移植件数も減少し、下降状況になる。新報告書の情報源は法輪功?
新報告書の情報源は法輪功?
調査の多くは中国語を話す法輪功修煉者によるボランティア。主要著者はノーベル賞候補で法輪功ではない。
2360におよぶ脚注には法輪功による調査ではないものもある。
ガットマン氏:ホロコーストの報道はユダヤ系新聞のみだったため信頼されなかった。
証拠
逃亡した法輪功修煉者:身体検査、血液検査を何度も受ける。「臓器を盗るぞ」と脅かされる。牢獄では囚人が消える。
待ち時間が短い。つまり、大量のドナーの貯蔵がある。
渡航移植者は6桁の数字を支払う。
移植ツーリズムに対する法的バリアは台湾、イスラエル、スペインなどのみ。
臓器源は?
事故死からのドナーは米国でもわずか。
中国の発表:自主的な臓器提供者2766人。臓器摘出7758件。
マリア・フィアタロン・シング(DAFOH):差異は「良心の受刑者」以外にはない。