2014年の調査報告 『臓器収奪ー消える人々』

中国の生体臓器ビジネスと大量殺人、その漆黒の闇

 

イーサン・ガットマン著

中国の臓器移植ビジネスの背後にある、収容所と処刑所のつながりを告発する問題作。手術台での囚人の殺害に関与した警官幹部や中国の医師へのインタビューをもとに、中国アナリストのベテラン、イーサン・ガットマンが 内部の視点から解説する。

なぜ中国の政治リーダーたちはこのような危険な道を進む医療制度を 奨励したのだろうか?この謎に迫るため、ガットマンは、反体制とみなされる法輪功、チベット、ウイグルのコミュニティーに深く入り込み、普遍的な抵抗のドラマ、裏切り、精神性に救われた瞬間などを聞き出していく。

脳死による臓器移植が本人の意思の確認なく認められ、人体が部品化されていく現代社会で、 一般社会に知られていない空白の部分を埋め、人間性に呼びかける一冊。